あなたは、だぁれ?
マカは痛むこめかみを指で押した。

カガミは見た目でも異国のモノだと分かる容姿をしていた。

しかしリリスと同じで日本語が上手い上に、日本に馴染んでいる為、うっかり忘れそうになるのだ。

「まあ何はともあれ、訪ねて損はないだろう。場所を教えてくれ」

「かしこまりました。少々お待ちください」

カガミは店の奥へ、姿を消した。

その間、マカはキョロキョロと店内を見回す。

「…以前来た時と、全く商品が違うな。全部売れたのか?」

「あ~そうみたいです。強烈なファンがいますので」

ミコトが苦笑しながら、同じように店内を見る。

その姿を見ながらマカは声を潜め、尋ねた。

「…ミコトと言ったな。お前、自分のことを普通の人間ではないと言うが……」

「ええ、まあ。ウチの先祖が呪術師でしてねぇ。それが人の生死に関わる術を使っていたんですよ」
< 21 / 81 >

この作品をシェア

pagetop