あなたは、だぁれ?
「誰もコントロールすらできないのか?」

「できたら良いんですけどね。おかげでアタシみたいなモノが出てくる始末ですよ」

ミコトは元をただせば普通の人間。

しかし呪術師の術、呪いとも祝福とも言えるモノのせいで、人の道からはズレてしまったのだろう。

それはミコトだけではなく、他の血縁者も同じこと。

「お前と同じ血縁者達は、お前と同じように闇の世界で生きているのか?」

「いえいえ。アタシはマレな方です。アタシに闇業職人としての技術を教えてくれた師匠と、中学生時代に出会いましてね。そっからこっちに。他の血縁者達はなるべく普通に生きていますよ」

「お前の家族は今の職業のことは?」

「もちろん、知ってはいますがね。特に口出しなんてしませんよ」
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