あなたは、だぁれ?
ミコトはニヤッと笑う。

…確かに血族として呪いと祝福を受けているのならば、同族が闇の世界に入っても、何も言えないだろう。

「しかし死体を使ったアンティーク品、とはな…。同じ闇でも、もっとまともなのもあっただろうに」

「残念ながら、今の職業がアタシにピッタリなんです。それに現代、闇業職人は数少なくなっていますからねぇ。カガミにはその所有と保護をしてもらっています」

確かに現代では珍しくなった闇業職人。

狙う者も少なくない。

カガミの元へいれば確かに安全だし、作った作品も高値で売れるだろう。

材料の調達の面だって、カガミならばたやすいこと。

「互いの利害が一致している、ということか」

「ええ。アタシとカガミはお互いに利用しあっているだけです。…もっともアタシが彼を裏切れば、すぐに始末されてしまいますけどね」
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