あなたは、だぁれ?
普通の人間ならば気付かないだろうが、マカやリリスのようなモノには、材料の臭いがはっきりと臭っていた。

「でもキレイですよ?」

「魔女になら似合うだろうよ」

「褒め言葉として受け取っておきます」

「あっ、でも特注もお受けしますよ? 普通の材料を持ち込んでいただければ、それでお作りしますから」

「なら後で頼む。普通の物なら欲しい」

「承りました」

「お話が盛り上がっているところすみませんが、お待たせしました」

カガミが戻ってきて、メモと手紙をマカに差し出した。

「ここから少し遠いですが、こちらになります」

カガミに言われ、マカはメモに書かれた住所を見た。

「駅で二十分の所か…。今日は店は開いているのか?」

「今確認しましたが、開店しているそうです。話は通しましたので。あとその手紙は紹介状になります」
< 26 / 81 >

この作品をシェア

pagetop