あなたは、だぁれ?
苦笑しながらミツルはマナを横目で見る。

「俺は残念ながら普通の人間ですけどね。彼女はまあちょっと…」

そこでマカは、最初にマナに会った時に感じたことを聞いてみることにした。

マナと同じ空気を持つ者と、マカとリリスはあのアンティークショップで会っている。

「カガミの店で、ミコトという名の闇業職人に出会った。お前はその血縁者なのか?」

「ミコト…? アイツと知り合いなのか?」

ミコトの名に、マナは反応した。

「ミコトは私の従姉妹だ。ここ数年は会っていないが、元気にしているか?」

「ああ。元気そのものだったな。しかし自分の先祖が呪術師であったことは、暗い表情で語っていた。…マナ、お前も同じ先祖を持つモノなんだな?」

マナは軽く唇を噛んだ後、頷いた。

「―そうだ。私もまた、呪いと祝福を持つモノ。制御も対処もできない、血縁者だ」

「やはり、か…」
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