あなたは、だぁれ?
マカはため息と共に言葉を吐き出した。

「ミコトはここから1時間ぐらいの店に、自分の作ったアンティーク品を売り出している。カガミに言えば、連絡を取ることもできると思う」

「…そう。まっ、気が向いたら行ってみる」

そう言った後、マナは再び無表情に戻った。

その様子を見て、ミツルは肩を竦めた。

「無愛想な店員で申し訳ない。それで記憶改ざんのことですがね」

「ああ」

「カガミさんから連絡を頂いた後、俺なりに情報を集めてみましたが、他勢力があなた達の所へ向かったということはないそうです」

「…密かに、ということもなく?」

「ええ、断言できます。そもそもマカさん、あなたの所には余程強い力の持ち主でも無い限り、いろんな意味で近付けませんよ」
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