あなたは、だぁれ?
「だがそんな能力者、聞いたことないぞ?」

マカの返答を聞いて、リリスは改めて正面から見つめる。

「…前々から聞きたかったのですが」

「何だ?」

「マカ先輩は血族の全てを知っているんですか?」

「……いや、全て、ではないが……」

渋い表情でマカは言葉を区切る。

何せ血族は謎が多い。

その上、マカは途中から表の世界に出てきているせいで、内情に少々疎いところがある。

それを今までルナやソウマにカバーしてもらっていたが…。

「だが能力者の種類については詳しいつもりだ。そんな体質の持ち主、いれば私と面会させるはずだしな」

「なるほど。強かったり特殊な能力者であれば、マカ先輩と面会可能なんですね」

「…と言いつつ、何をメモしているっ!?」
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