あなたは、だぁれ?
「私はネズミかっ!」

「ああ、でしたら学校にいる時はわたしがマカ先輩の護衛役をしましょう」

リリスの申し出に、二人は眼を丸くした。

「魔女の護衛だと?」

「強力だと思いますわよ? それにもし他の人間に何かしようものなら、対処しますし」

「むぅ…」

マカは口に手を当て、しばらく考えた。

「…それで貸し借りの方法は?」

「先程の名刺をわたしにもくださいな。マカ先輩とはぜひ連絡先を交換したいと思います」

リリスは華やかな美しい笑みを浮かべるものの、マカとソウマの表情はどこかイヤそうだった。

「正直申し上げて…。私としましては、魔女のあなたを完全には信用できません」

「まあソウマさんがそうおっしゃるのもムリはないでしょう。ですがこちらとしても、マカ先輩には無事でいてほしいんです。その為なら、協力体制になっても良いのではありませんか?」
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