あなたは、だぁれ?
「言葉は良いように聞こえるが…。お前、ようは他勢力に私を持っていかれるのがイヤなんだろう?」

「当然です。ですがマカ先輩はいろんな方を惹き付けてしまうので、大変ですわ」

「好き好んで厄介なヤツらを惹き付けるかぁ!」

激昂したマカの怒鳴り声を、二人は耳を塞いでやり過ごした。

「それはともかく。味方としては心強いと、マカ先輩は思いませんか?」

「むむっ…」

マカは今まで、魔女であるリリスに多くの厄介事に巻き込まれてきた。

だが裏を返せば、そのぐらいリリスの実力がスゴイということだ。

敵として厄介だった分、味方となれば心強い存在にはなる。

「…本当に守る側になるだけだな? 途中で余計な野心は出さないと誓えるか?」
< 54 / 81 >

この作品をシェア

pagetop