あなたは、だぁれ?
―その後、特にサクヤは動かなかった。

なのでマカは普通に過ごす。

監視の視線が気になるものの、ソウマの言うように一人にはならなかった。

そのまま放課後になり、マカはミナとは一緒に帰らず、近くの駐車場に向かった。

「すまんな、カエデ。車の運転を頼んで」

「とんでもございません。不審者がマカ様に近付いているというのに、動かないわけにはいきませんからね」

いつもはメイド服のカエデだが、今はスーツ姿だった。

車は普通の乗用車。

マカは後部座席に乗り込む。

「マーちゃん、お疲れさまぁ」

「お疲れ様、マカさん」

私服姿のモモとレイラも同じ車に乗っていた。

モモはマカと同じく後部座席に、レイラはカエデの隣の助手席に乗っていた。
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