気ままに生きる

　2003年7月24日に横浜赤レンガ倉庫で映画完成ライブイヴェントを、翌25日には映画『ザ・ゴールデン・カップス　ワンモアタイム』の先行完成披露上映会をやった。

　赤レンガ倉庫でライブをやった時は、実は俺は入院中だったんだ。だからライブが終わってすぐ病院に戻った。この時はもちろんお酒は飲んでないよ。久々にお酒を飲まないでライブをやったね。だからなのか、またまたライブのことはあまり覚えてないんだ。このライブの時に病院から外出できたのも、俺がずっと診てもらっていた先生が入院していた病院の先生に話してくれたからだよ。

　映画ができあがり関係者の上映会に行った時も、俺は頭を手術して退院したばかりだった。試写を観終わって、よく昔の映像を集めたなと思ったよ。本当によくできているなと思った。懐かしいフィルムも観れたし、現在のカップスも観れて、すごく良かったと思った。

　でもミッキーは音が悪いといって、音をまた新たに変えたらしい。俺にはよく分からなかったけど、その後また観たら音質が変わってまた良くなって迫力も出ていたね。ミッキーはさすがだなと思った。

　その年の10月にやった渋谷公会堂でのライブの時は、清志郎も一緒に出て何曲か歌ってくれた。俺はギターだった。この時久々に「ハード・ロード」をやった。文ちゃんがベースでね。懐かしかったね。清志郎が俺がギターソロをやっている時に、派手なストールを首に巻いてくれたんだけど、ちょっと恥ずかしかった。その後、清志郎の楽屋にストールを返しに行ったらあげると言われた。今でも大切にしているよ。見るたびに清志郎のことを思い出すね。

　このライブにはアランも来ていた。アランにも久々に会ったよ。

　この時のカップス再結成は、映画を撮るためだけの再結成だと俺は思ったし、みんなもそう思っていたと思う。だけどこの流れで何本か仕事をした。待遇も良かったし、とりあえず楽しかった。

　そして2008年6月に神奈川県民ホールでやったライブがトキさん（デイヴ平尾）との最期のライブになってしまった。この時にみんなで話し合って、このままカップスを続けていこうという話になったんだ。だけど再結成できなかった……。

　トキさんのいないカップスは何かまとまりがつかないかなと思うけど、そこはミッキーやエディ、マモルがいれば大丈夫だと思う。でもカップスのリーダーはトキさんしか務まらないね。