気ままに生きる

まあいいや、ギターならちょっとやってもいいかな

 エディがカップスを脱退するとき、実は俺ももう辞めるって言ったんだ。俺は歯科技工士になるって。

 だけど、うちのお袋が「辞めるな」って言うし、そうしたらマネージャーみたいな人が「俺に下駄をあずけてくれ」って言うんだ。

 嫌だったんだけど、ギターをやってくれって言うし、文ちゃん(林恵文)がベースやるっていうから「まあいいや。ギターならツェッペリンとかもできるし、これだったらやりたいこともできるかな。ちょっとやってもいいかな。じゃあ、もう1回だけ」

 そう思ってやっただけ。もうあんまり考えるのも嫌になっちゃってたから、じゃあ、いいやって。

 どうせ辞めてもやることが決まっているわけでもないし、まあ嫌になったら、いつ辞めてもいいや、みたいな。

 だからレコーディングしたのはシングル盤「もう一度人生を」とライブ・アルバムの「ザ・ゴールデン・カップス・リサイタル」それぞれ1枚ずつだけ。
あそこで止められていなかったらエディと一緒に辞めていて、自分はいまごろ歯科技工士をやっていたかもね。
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