気ままに生きる
 オノヨーコとはこの時以外に、もう1回一緒にイベントに出たことがあるんだ。広島でやった時で、オノヨーコのバックがタワー・オブ・パワー(1970年デビューのアメリカのファンクR&Bバンド、ホーンセクションが特徴で日本でもかまやつひろし、RCサクセションのレコーディングでバックを務めている)だったのを覚えている。リハーサルでオノヨーコの歌が始まるとバックの人たちがメンバー同士笑いながら顔を見合わせていたよ。ちょっとタワー・オブ・パワーがオノヨーコの曲をやるのは難しいんじゃないかなと思ったよ。無理矢理な感じがしたね。

 その時、俺はレイニーウッドのメンバーと一緒にやったんだ。上綱さんってヴォーカルとギターが上手かったよ。

 京都にいたときPYG(1971年グループサウンズで人気のあったタイガース、テンプターズ、スパイダースから2人ずつ集まったスーパーバンド。沢田研二、萩原健一のツインボーカルで話題を集めたが、結成当時は硬派なロックファンから商業主義と非難を浴びた)と一緒にやったこともあった、その時はモップスもいたな。PYGは最初、客席からもの凄いブーイングを浴びせられていたよ。だけど、演奏が良かったから途中で拍手に変わったんだ。ジュリーにショーケン、ヒロシ(大口ひろし…テンプターズのドラマーとしてデビュー、後にウォッカ・コリンズで一緒にバンドを組んだ)なんかがいるのに、それでもブーイングでちゃうんだ、こんな豪華メンバーなのになあって思ってたから、それがすごく印象的だったのを覚えている。

 一番人気だったのはモップスだった。抜けていたね。「月光仮面」とか「たどりついたらいつも雨ふり」とかやっていたよ。

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