彼からの5日遅れのラブレター
「お帰り。綺麗だな……、その花」
「ひまわりよ。綺麗でしょ?……花言葉は、"光輝、私は、あなただけを見つめる"。」
「私は、あなただけを見つめるかぁ…。」
「そう。私は、ゆうだけを見つめる。」
「俺も」
彼は、照れながら笑っていた。
「あずさ」
「なに?」
「俺のほうが、あずさだけを見てるよ」
「いや、私のほうがゆうのこと見てるし、……好きだからっ」
「俺は、愛してる」
そう言って私を優しく包むように抱きしめた。
温かいゆうの胸板。
この温かさを失うのは、すぐそこだと私は、思いもしなかった。