龍の系譜~龍に愛された少女~
水守の少女

-序-

 ドアを開けて、

誰にも聞こえないようにつぶやく。

「出掛けるから、お願いね」

 今日の天気予報は【雨】。


 幼い頃は雨女だったが今は違う、どんなに雨が降っていても出掛けると雨が止む。

 あの時から。



「行ってきます!」

 もちろん傘も持たず、少女は玄関から駆け出して行った。


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