とても微かな愛の言葉を。

「――…! で、でもね、ラジオ体操するおばちゃん集団と鉢合わせして超気まずかったよー」


必死に平静を装って、話を続ける。


『可愛い』だなんて、

今まで、一回も言ってくれたこと、無かったじゃないですか。


どうしたんですか、今日は。

いつもとちょっと違いますね。




もうすぐ、離れちゃうからですか。




この前あげたお菓子のお返しなんて、期待してなかったのに、

わざわざ今日、私の家まで届けてくれて。



どうしたんですか、今日は。



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