とても微かな愛の言葉を。

私は、家から程近い第一志望だった地元の大学に、なんとか滑り込んだ

彼や周りの友達は、笑って『おめでとう』って言ってくれるけど、その度に、私はなんとも言えない気分になる。

ほんと、理不尽な世の中。

私の何百倍と努力した人が、理不尽に飲まれてしまって。

釈然としない。



「んー…」

「なんで、ちょっとつまんなさそうなの」


だって、君が、


「……こっち、帰ってくる?」


彼を見上げる。

二年近く、恋をし続けた。


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