恋愛ビギナー
わたしの頭は、ショート寸前。
頭の中が真っ白ってこういうことか。
落ち着け、落ち着くんだわたし。
これはただの練習なんだから。
「ひ、氷藤くんっ!いくらなんでもこれはまずいよっ!!」
とりあえず氷藤くんの腕の中から出ようと試みるが、男の人の力に敵うはずもなく。
あろうことか、
「なんで?」
と、聞き返されてしまった。
なんでって・・・
「好きでもない人にこんなことしちゃだめだよ!!」
てか、もういい加減離れてくれないと失神しちゃいそうです。
「こんなことって?」
「っ」
それをわたしに言わせたいのか?!
とんだ鬼畜野郎だ。
「もう離してっ!!」
氷藤くんの質問のせいで、今自分が置かれている状況を再認識する。
絶対わたしの顔真っ赤だ・・・