恋愛ビギナー
「あ、恋の病とか?」
「ぶっ・・・!」
なんでこういうときだけ鋭いの?!
その鋭さをもっと他に回してほしいものだ。
「う、うん」
「え、まじで?篠原、好きな人いんの?」
なんだよ、意外みたいな顔しやがって!
わたしだっているんだよ!
恋する乙女なんだよ!!
「どんなやつ?」
うへっ、やっぱそうきたか・・・っ!
どうしよう、素直に答えるべき?
でも、ばれちゃわないかな・・・?
いちよ本人なわけだし。
そんなことを考えてると、わたしはある重要なことに気づいた。
そうだ、こいつ鈍感だったんだ・・・っ!
じゃあ、ばれないか。
むしろ、ちょっとばれるくらいがいいのかも。