恋愛ビギナー
い、今わたしの唇に氷藤くんの唇が・・・っ!
その事実を認識できたわたしは、みるみるうちに赤くなる。
「真っ赤」
ふはっ、と笑いながら言う氷藤くん。
「うるさいっ!」
そう言いながら氷藤くんに目線を移すと、さっきまでの笑顔は消えていて。
「ね、篠原は俺のこと好き?」
「っ」
最高に挙動不審なわたしにお構い無く、氷藤くんはズイッと顔を近づけ、
「言わないとキスするよ?」
艶やかに微笑みながら、そう言った。
「っ、す、好きで、す」
わたしのその言葉に満足したのか、やった、と言いながら満面の笑みを浮かべる氷藤くん。
うっ・・・
悩殺スマイルっ!!
その氷藤くんからの攻撃を受け、よろよろしているわたしにもう1度キスして、
「これからよろしくね」
心地よい低音ボイスでそう言った。