花岡高校物語
「休憩終わりで~す!
 次のメニューは、試合形式でやります。
 ABCの3つのチームに分かれて、トーナメント形式でやります。
 時間は半分、ハーフタイムはなし」

顧問から渡されたメニュー表を見ながらチームに言う。

「チームの分け方は?」

汗をタオルで拭きつつ、副キャプテンの朝岡 拓海先輩が聞いてくる。

メニュー表にちらりと目を落とす。

「えーっと。書いてないので、テキトーに組んで下さい!!」

にこっと笑う。

「んーじゃあ…グッチョッパでもやるか」

朝岡先輩も笑う。

朝岡先輩はあたしが入学して以来の憧れの先輩だ。
昔も今も彼女はいない、サッカーに一途でめちゃくちゃうまい。
おまけに優しいし、カッコいいしでかなりモテる。
あたしがサッカー部のマネージャーになったのも、朝岡先輩がいるということが少し関係してる。
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