不良大戦争?
「おぃ心のクラスだろ?」
心?
私の担任の名前らしい。
女の人??。
私はうきうきした目で見る。
といっても無表情だけど……。
「俺がお前の担任の
田村 心(タムラ ココロ)だ」
そこにいたのは
若い男の先生だった。
「素敵な名前ですね」
私はニコッと笑った。
綺麗な名前だなぁ。
先生は目をキラキラさせて
「からかわないのか?」
あー尻尾と耳が見える。
気にしてんのか。
「綺麗な名前です」
私は笑みを崩さず言った。
「井上……不良から守るよ」
先生に
気に入られてしまいました。
名前…………ね………。
『ゆーきまた苛められたの?』
『ゆきとぉ…』グズッ
『ゆーきの名前は綺麗なの
そいつら殴ってやる』
懐かしいな……。
あのあと苛めっ子
ぼこぼこにしたっけ?。
「井上??」
「はい?」
ぼーっとしていた。
「大丈夫か?
悲しい顔していたけど……」
「大丈夫です」
「そうか……
教室行こうか」
先生は深く聞いてこなかった。
それがなんだか嬉しかった。