: 過去
もう………


幾人、人間を殺したか分からない



ただただ近藤さんのために刀を振るった



殺すことに躊躇いなんて無くて、



快感を感じていた



必要とされなくなるのが怖くて



居場所をなくすことも怖くて



本当の自分から逃げてた



でも、



彼女との出会いで、少しは変われたと思ってた



彼女のお陰で分かったんだ



本当の刀を振るう意味を…



「……春日さん…」


初めて会ったとき、僕は一目惚れだったのだろう



決めたことに真っ直ぐ突き当たっていく、野心



偽りのない透明な、笑顔



そして………



人を生かせたいと願う、誠



すべてに憧れて、いつしか恋心になっていた






< 105 / 118 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop