: 過去
6月24日――


新撰組に幕府から長州軍の攻撃に備えるように、との命が下った



その日のうちに、九条河原での待機となった

***
池田屋事件以来の大仕事に、彼らの胸は高鳴る


「では諸君!参るぞ!!」


いつも以上に張り切っていたのは他でもなく、近藤だった


そんな近藤の姿を見て、嬉しそうに笑っていたのは沖田



「張り切りすぎて、空回りしなきゃいいんですが…」


その言葉に周囲は大笑いだった


――しかし、


彼らが活躍することはなかった。



彼らが布陣していた九条河原では戦闘が起こらず、



御所での戦闘が伝えられたのは翌朝のことだ



急いで駆けつけた御所では、



大戦闘は終盤を迎えており、彼らの出る幕はなくなっていた



その事実を受けた新撰組皆が、悔しさに表情を歪めた



これが後にいう



――禁門の変



である




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