始末屋 妖幻堂
第十八章
夜の闇の中を、一人と一匹は風のように走って、村の端っこの掘っ立て小屋に辿り着いた。
辺りは闇に包まれているが、千之助も狐姫も、特に不自由さを感じさせることなく引き戸を開ける。
『嫌な気だねぇ。僅かだけど』
狐姫が、前足で鼻先を押さえながら言う。
さすがに高等な妖怪。
羅刹女の気配を感じたらしい。
千之助は、前に術を用いて垣間見た事件を狐姫に説明した。
「で、まぁ佐吉の親父の死因はわかったんだが、わからねぇのは兄貴のほうよ」
言いながら、千之助は板の間の奥に積もった塵に歩み寄った。
佐吉の兄の、成れの果てだ。
狐姫は、千之助の横から塵に鼻を近づけた。
『う~ん・・・・・・わわっ』
塵を探っていた狐姫が、いきなり後ろに飛び退いた。
そして、ぶんぶんと塵を払うように頭を振る。
「どしたぃ、狐姫」
くしゃみを繰り返す狐姫を抱き上げ、千之助は狐姫を覗き込んだ。
『旦さん、こいつ、淫の塊だよっ』
「何だってぇ?」
意外そうに、千之助は塵の前にしゃがみ込んだ。
辺りは闇に包まれているが、千之助も狐姫も、特に不自由さを感じさせることなく引き戸を開ける。
『嫌な気だねぇ。僅かだけど』
狐姫が、前足で鼻先を押さえながら言う。
さすがに高等な妖怪。
羅刹女の気配を感じたらしい。
千之助は、前に術を用いて垣間見た事件を狐姫に説明した。
「で、まぁ佐吉の親父の死因はわかったんだが、わからねぇのは兄貴のほうよ」
言いながら、千之助は板の間の奥に積もった塵に歩み寄った。
佐吉の兄の、成れの果てだ。
狐姫は、千之助の横から塵に鼻を近づけた。
『う~ん・・・・・・わわっ』
塵を探っていた狐姫が、いきなり後ろに飛び退いた。
そして、ぶんぶんと塵を払うように頭を振る。
「どしたぃ、狐姫」
くしゃみを繰り返す狐姫を抱き上げ、千之助は狐姫を覗き込んだ。
『旦さん、こいつ、淫の塊だよっ』
「何だってぇ?」
意外そうに、千之助は塵の前にしゃがみ込んだ。