執着王子と聖なる姫
「一回しか言わねーからな。俺はお前がいい。ずっと、これから先も。途中で投げ出さずに俺の傍に居てくれるか?」
不安げに揺れる愛斗の瞳が、聖奈にはとても頼りなく見えて。身を屈めてそっと右目に口付けると、にっこりと笑って見せる。
「勿論です。セナは死んでもずっとマナを愛してますよ。マナ、らびゅー!です」
あぁ、これだからいい。と、愛斗は再び聖奈の腰を抱いて額を擦り付けた。
「誰がマナを嫌っても、セナはずっと愛してます。だから何も不安になることは無いですよ。マナはマナでいいんです。それだからいいんです」
愛斗の柔らかな髪を撫でながら、聖奈は母親気分だ。
母親からの愛情に極端に飢えている愛斗。ならば、自分が母親になってやればいい。色んなものを引き受けて、二倍、三倍で返してやればいい。
幼い頃から千彩と共に過ごしてきた聖奈は、こうして大人にならざるを得なかった。
「お前ら…手伝え」
「お?龍二、ご苦労様」
「ご苦労様じゃねぇわ」
朝から二人の世界全開のバカップルに、龍二は嘆息する。
「龍二、それこっち持って来い」
「あーもう!とーちゃん人使い荒いって!」
文句を言いながらも、龍二は動く。だから使われる。そんな悪循環だ。
「レイちゃんの部屋を使うんですか?」
「そだよ」
「マナの部屋でいいのに…」
「だーめ」
だってレイがいたらmake loveできねーもん。と肩を竦める愛斗に、聖奈は頬を染める。それを見たメーシーに例の如くからかわれ、二人はそれぞれにため息をつきながら騒々しい朝に加わった。
こうして、また新しい生活が始まる。
不安げに揺れる愛斗の瞳が、聖奈にはとても頼りなく見えて。身を屈めてそっと右目に口付けると、にっこりと笑って見せる。
「勿論です。セナは死んでもずっとマナを愛してますよ。マナ、らびゅー!です」
あぁ、これだからいい。と、愛斗は再び聖奈の腰を抱いて額を擦り付けた。
「誰がマナを嫌っても、セナはずっと愛してます。だから何も不安になることは無いですよ。マナはマナでいいんです。それだからいいんです」
愛斗の柔らかな髪を撫でながら、聖奈は母親気分だ。
母親からの愛情に極端に飢えている愛斗。ならば、自分が母親になってやればいい。色んなものを引き受けて、二倍、三倍で返してやればいい。
幼い頃から千彩と共に過ごしてきた聖奈は、こうして大人にならざるを得なかった。
「お前ら…手伝え」
「お?龍二、ご苦労様」
「ご苦労様じゃねぇわ」
朝から二人の世界全開のバカップルに、龍二は嘆息する。
「龍二、それこっち持って来い」
「あーもう!とーちゃん人使い荒いって!」
文句を言いながらも、龍二は動く。だから使われる。そんな悪循環だ。
「レイちゃんの部屋を使うんですか?」
「そだよ」
「マナの部屋でいいのに…」
「だーめ」
だってレイがいたらmake loveできねーもん。と肩を竦める愛斗に、聖奈は頬を染める。それを見たメーシーに例の如くからかわれ、二人はそれぞれにため息をつきながら騒々しい朝に加わった。
こうして、また新しい生活が始まる。