COLORS~Clear~
『そろそろ切るな』
「えっ…?」
『このまま話してると。年甲斐もなく、会いに行きそうだし』
「!」
『この忙しさが恨めしいよ』


私のペースを乱して楽しんでるのかと思えば。
甘い言葉…。


『遅くに悪かったな。じゃあ、おやすみ』
「ううん。おやすみ、なさい…」


TELが切れた後も、私はなかなか耳から離すことが出来なくて。


「ほんと…。敵わない…」


そう呟いて。
私は苦笑した。

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