COLORS~Clear~
霧島クンが抱えているものを、私がどうにか出来るとは思ってないけど。

もしそれが、


―私が抱えていたものと同じだったら…?


つい、頭を過って…。

霧島クンに誘われた茶道の稽古。
郁サンのお母様とも距離を縮めるいい機会だし。

もしかしたら。
あの表情の原因が。


―わかるかも…


頭を掠めて…。


「……………」


こうして重ねてしまうのは悪い癖だと、ため息が出ながらも。

なんとなく。
その夜は、寝付くことが出来なかった…。

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