COLORS~Clear~
高校生とはいえ。
家柄、忙しいだろう霧島クン。

そう思うと、


―早く返事しなきゃ


焦ることはないんだろうけど、待たせるのは申し訳ない気がして…。

誰でも。
待たされるのは、いい気がしない。

でも。
だからこそ慎重に、


―考えなきゃ…


感じていた。

彼の貴重な時間を割いてしまうことになるから。

ただ。
もし稽古をつけてもらうことになれば。
霧島クンの“それ”が、


―わかるかもしれない


そんな思いも頭を掠めて…。

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