COLORS~Clear~
でも。
その緊張を、何となく、霧島クンに悟られてはいけないような気がして。


「何だか話がそれたわね。私の、稽古の返事をしようと思って」
『あ、はい…!』


どうしてだろう。
霧島クンと、歳が離れてるせいなのか…。


「あまり待たせるのも、思って、よく考えたんだけど…」
『はい』


プライド?
沙奈の姉として?

何だか、自分でも曖昧で。

TELしながら、で、考えられるはずない、思って。
とりあえず、

「お願いしても、大丈夫…?」
『────!!』


霧島クンに、返事をした。

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