COLORS~Clear~
ただ。
見送って、家族に挨拶を済ませた後。
部屋に戻るとすぐ、郁サンにメールをした。

今日のお礼と。
…気持ちを。

読み返すと、きっと恥ずかしさに襲われて、


―送れなくなる


私は打った内容を、読み返しもせず。
そう。
ほとんど勢いで。
送信を、押した。


正直。
この気持ちが恋なのか、愛なのか。
はっきりとは分からない。

でも。


―一緒にいたい


感じたのは、私の本当の気持ちだから…。

伝えなきゃ、伝わらない。
そんな私のメールに、すぐに返信が届いて。


「……郁サン…」


そのメールで、私はまた、胸の奥が温かくなるのを感じながら。

眠りについた……。

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