COLORS~Clear~
時間は9時過ぎ。
ルームサービスも頼んでないし、上司が訪ねてくるはずもない。


―お隣のチャイム?


思ったけど。
こんなにハッキリ、聞こえるはずもない。


「………………」


不審に思いながらも。
もしかしたら、


―部屋を勘違いして、押したのかもしれない


覗いた瞬間。


「!」


私は、目を疑った。


だって、そこには。
そこにいたのは───。


「何してるの!?どうしてこんな所に!?」


そうこんな所に。
日本に、いるはずのない。


「…入って、いいですか…?」


霧島クン、だったから。


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