COLORS~Clear~
「えっ?あ、そうね。とりあえず、入って」


ドアはオートロック。


―カチッ…


ドアが閉まると同時に、カギがかかる。


「…驚きました?」
「当たり前でしょ!?修学旅行で、イタリアのはずなのに…!」
「ですよね」


あまりに驚きすぎて。
私はかなり、動揺していた。


「それに、どうしてここが!?」


宿泊先はもちろん。
霧島クンには、出張先すら教えてないはず。

でも…。


「…透子さんのことなら。何でもわかりますよ」
「えっ…?」


いつになく、まっすぐな視線。


「なんでも…」


落ち着いた、静かな口調に。


「涼佑、クン?」


私は、引き込まれそうになる。


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