COLORS~Clear~
きれいで、端整な顔立ち。
まっすぐな瞳…。


「──────」


彼にみつめられて。
惑わされない人なんて、いるんだろうか。


「…ただ。ペースが乱れて…」
「えっ…?」
「郁サンといると。いつもの私じゃ、なくなる…」
「っ───!」


煽ってるつもりなんて、毛頭ない。
そんなこと、郁サン相手に、出来るわけがない。

でも。


「それが…」
「えっ?」
「煽ってるって。言うんだよ」
「…えっ?」


わからない。


「っ───」


彼には、そう感じさせてしまったらしい。


「ン……!」


私はまた、唇を塞がれて。

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