COLORS~Clear~
「じゃあ。また連絡する」
「ありがとう。気をつけて。おやすみなさい…」
「おやすみ」


家の前。

まだどこか、余韻に浸りながら。
彼の車を見送って、私は家に入る。

もうすぐ12時。
沙奈を起こさないよう、静かに部屋のドアを閉めた。

何となく。
まだ少し、気持ちがざわついていて。

いつもと違う自分…。

でも、もしかしたら。
これが、


―本来の私なのかも…


思った。

自分でも気づいてなかった。
素の自分…。

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