COLORS~Clear~
思えば。
郁サンに、私から連絡した事って、


―…何回?


ほんとに少なくて。

兄を見て、忙しさはよくわかってたし。
兄以上に忙しいんじゃないかって。

そう思うと、なんとなく。
メールでさえも、躊躇してしまって…。

気の遣いすぎ、なんだろうか…。
でも、こういう性格で。

お昼休み。
郁サンにメールをした。
返事は急がないと、追伸つきで。

でも。


ヴーッ、ヴーッ、ヴーッ、ヴーッ、…


「……えっ?」


思わず、声が出てしまうくらい。


「どうかした?忽那さん?」
「あ、いえ…!なんでも…」


郁サンからの返事は、早かった。

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