COLORS~Clear~
「私、鷹梨サンにお茶振る舞うから!」
「えっ?」
「大丈夫。ちゃんと、完璧に振る舞って見せるから!」


かなりの張りきりよう。


「再来週の土曜だよね?」
「えっ?あ、そう、だけど…」
「りょーかい!月曜日、早速お願いしなくちゃ…」
「お願い?」
「えっ?あ、何でもない。じゃあね~」


用件を済ませると、さっさとまた、自分の部屋へと戻って行って…。


「………………」


私はただ、唖然と。
玄関に立ち尽くしてしまった。


「…ほんとに、郁サンのこと…?まさか、ね…」


独り言を、つぶやきながら。

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