COLORS~Clear~
とりあえず、ハッとして。
私も自分の部屋へと、階段を上がって。
着替えながら、ふと。


「お茶、かぁ…」


霧島クンを思い出した。
彼の点てたお茶を…。


『あっ。名前…』
『えっ?』
『名前、聞いてもいいですか?』


あんなに美味しいお茶を飲んだのは、霧島クンのお父様に点てていただいて以来で。


『そう言えば。自己紹介、してなかったわね』


どうして。
あんなお茶を点てることが出来るのか。


『透明に、子で、透子』
『透子さん…』
『ん。よろしくね』

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