残念ながら、霊感ありっ!
聞き間違いではない・・・。明らかに“触れるのか”を聞かれてる。


「えっと・・・触れるのかなって・・・本当に何を言って・・・」


「え~っ、だって、おかしいよ? ほらぁ~」と、彼女は、俺の手を握って自分の顔に近づけると、
「ねっ?」と言ってきた。


「えっ・・・あ・・・あの・・・」俺は、ワタワタと言葉にならない声しか出せなかった。


「あ、その前になんで私と話せるの?」と彼女は更に質問してくる。


「なんで・・・って・・・」何を言ってるんだろうと思ったが・・・、段々と状況が呑み込めてきた。


――、


「あの・・・」と少し裏返った声で話しかけた。


「ん?」


「も、もしかして・・・貴女は・・・その・・・ゆ、幽霊だったり、しちゃったりしちゃいますか?」
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