愛する娘へ〜母からの手紙〜
第1章 母の病
1、異変
私の母は、25歳で結婚して、35歳で私を産みました。
なかなか赤ちゃんが出来ず、半ば諦めかけていた時、お腹に私がいることが分かり、その時母は、泣いて喜んだそうです。
「元気に産まれておいで」
、毎日毎日、お腹の中の私に話しかけては、産まれてくるのを楽しみにしていてくれました。
私が産まれてからは、家の近くの裁縫工場で働きながら、家事育児をこなしていたそうです。