愛する娘へ〜母からの手紙〜


日曜日の朝…


私は、誰かの泣き声で目が覚めました。


誰かが、私の名前を呼びながら泣いている……。


「美柚樹ちゃん………お母さん、どうしたらいいの………」


私は、慌てて二階から一階に駆け降りる。


母は、居間で声をあげて泣きじゃくっていた。


私は、その母を見て、涙がとめどなく流れました。


どうして、お母さんがこんなに苦しんでいることに気付かなかったんだろう……お母さんが強い人だなんて決め付けて、父の罵倒から守ってあげなかった…
自分が病気だと知って、ショックを受けない人なんていない…
一人で悩んでいたんだろう…
もっとお母さんの気持ちを聞いてあげないといけない…


私は、母に近寄るとしがみこんで、そっと話しかけた。


「ごめんね…。お母さん。私に辛い想いをさせたくなくて、いつも無理に元気に振る舞ってたんだね。そんなに…頑張らなくていいよ?私はお母さんの娘なんだから、辛い時は辛い、悲しい時は悲しいって言ってよ……弱くても、私のお母さんに変わりないんだから」

母は、
「ごめんね……、ごめんね…」
と言いながら、私を抱きしめた。

強く、強く…………
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