愛する娘へ〜母からの手紙〜
3、進行
母が発病してから、2年。
母は、もう自力で歩く事が出来なくなっていました。
たった2年でと思われる人もいるでしょう。
私も、医学書なんかで調べてみると、だいたい『10〜20年の歳月をかけて、徐々に徐々に悪化する』と書いてあった為、母の早過ぎる進行に驚きました。
主治医に聞くと、遺伝性ではない場合は、進行が早い場合があるとのことでした。
この時はまだ、母は二階のベッドで寝ていました。
朝食を作った後、私は二階の母の部屋に向かいます。
母は、自力でベッドから起き上がって、ベッドの手摺りを支えにしながら、車椅子に移って私を待っています。
「おはよう。お母さん」
「おはよう」
私は、その母を一人で支え、階段をゆっくり降りて行く。
下に着いたら、母を手摺りにしっかり捕まらせて、また二階に戻り、車椅子を抱えて降りてきます。
そして、母を車椅子に座らせて朝食を摂らせる。
夜は、その反対です。
毎日毎日、それの繰り返し。
いい加減、面倒に思うこともありました。
「もう、しっかり足上げて」
「ほら!危ないからちゃんと力入れて」
今思うと、ひどい言葉ばかり。
母は、もう自力で歩く事が出来なくなっていました。
たった2年でと思われる人もいるでしょう。
私も、医学書なんかで調べてみると、だいたい『10〜20年の歳月をかけて、徐々に徐々に悪化する』と書いてあった為、母の早過ぎる進行に驚きました。
主治医に聞くと、遺伝性ではない場合は、進行が早い場合があるとのことでした。
この時はまだ、母は二階のベッドで寝ていました。
朝食を作った後、私は二階の母の部屋に向かいます。
母は、自力でベッドから起き上がって、ベッドの手摺りを支えにしながら、車椅子に移って私を待っています。
「おはよう。お母さん」
「おはよう」
私は、その母を一人で支え、階段をゆっくり降りて行く。
下に着いたら、母を手摺りにしっかり捕まらせて、また二階に戻り、車椅子を抱えて降りてきます。
そして、母を車椅子に座らせて朝食を摂らせる。
夜は、その反対です。
毎日毎日、それの繰り返し。
いい加減、面倒に思うこともありました。
「もう、しっかり足上げて」
「ほら!危ないからちゃんと力入れて」
今思うと、ひどい言葉ばかり。