愛する娘へ〜母からの手紙〜


階段も、私一人では母をのぼらせるのが、限界になっていました。


一度、無理して母をのぼらせていた時、母が足を踏み外したのを支えられず、階段の途中で二人で倒れ込んだことがあったのです。


私には、怪我はなかったのですが、母は膝を階段の角にぶつけたようで、「痛い……痛い…」と呟いていました。


後で見てみると、あおあざが出来ていました。


父に手伝ってもらわないと無理だ…
< 19 / 50 >

この作品をシェア

pagetop