愛する娘へ〜母からの手紙〜
「確かに、吸引をしてしっかり嘆が取りきれれば問題ないのですが、お母さんの場合、喉の筋肉が変形してしまって吸引チューブが気管に入りずらくなってしまい、プロの看護士でもなかなか取り切れないのが現状なんです」
確かに、看護士さんも首を傾げながら、何回もチャレンジしていたように思います。
「じゃぁ、どうしたらいいんですか?」
「気管切開をさせていただくのが我々としても安心なのですが」
『気管切開』という言葉をきいて、私は動揺しました。
気管切開をすれば、二度と声を出せなくなってしまう、食べ物を口から食べれなくなってしまう……
「考えさせてください」
とりあえずそう答えて、母の病室に戻りました。