愛する娘へ〜母からの手紙〜


それでも、私は母に気管切開をさせようと決めました。


声が聞けなくなってしまうことより、母が私の前からいなくなってしまうことのほうが、辛い………耐えられないからです。


喋れなくても、何も出来なくても、生きていてくれるだけでいいと思ったのです。


自分勝手な考え方かもしれませんが、私にとって母は掛け替えのない存在なんです。


たった一人の私の母を失いたくありませんでした。
< 34 / 50 >

この作品をシェア

pagetop