愛する娘へ〜母からの手紙〜
「大丈夫?」


私の問い掛けにかすかにうんと頷く。


やっぱり、この体で肺炎は応えたのだろう。
肺炎を起こす前より、弱っているように感じた。


何か体力がつくものでも、食べさせてあげられればいいのだが、水さえも母に飲ませてあげることが出来ない。


ただ、気遣いの言葉をかけ、見ているしか出来ない私…
もどかしい気持ちだけが、心の底から込み上げてくるのを感じながら、私は母の手をそっと握った…
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