愛する娘へ〜母からの手紙〜
どんなにか、悔しいだろう…
どんなにか、虚しく、寂しい想いを抱いているか…
私にはとても想像がつかなかった。
私のせいで母は、こんなに苦しい想いをしているのではないか……
『母に長く生きて欲しい』
『母にそばにいて欲しい』
こんな自分勝手な想いで、嫌がっていた母の喉に穴を開けさせ、家に帰りたいという母を無理に転院させた……。
ベッドに横たわる母……
私は、涙が目からこぼれそうになるのを感じた。
「トイレ行ってくるね」
母にそう告げ、早足でトイレに向かう。
「お母さん……ごめんね…………」
トイレに入るなり、私は声を出して泣いた。
人が入ってくることなど気にする余裕などなかった。
ただ、悲しくてしかたなかった……
私は、心の中で何度も母にあやまり続けた……