紅蓮の斜陽



人の生きる意味。


それを越えて探るようになった死ぬ意味と結果、求めるが故に刀を持ち、人を切ってきた男。


求めてきた結果に期待していたことは、嗚呼ちょっと角度を変えて考えてみればすぐにわかりそうなものだった。



本当に下らない。




『俺にも生きる資格がほしい』




無いなら探せときっと言う。


欲しいなら求めればいいと、きっとあの男はそういうのだ。




「ここに居るのはもう、十分です局長。

局長、知ってましたか、西洋ではこんな赤髪は普通なんだそうで、怖がられるどころか綺麗だって褒められしまいましたよ」



「…いつ、どこで」



「さあ、どこだったかな。
もしかしたら本当に、幻覚だったのかもしれません」




それでも信じようと決めたので、別に、幻覚だったって構いませんのです。





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