カローレアの金
「あら…ロイ…?」
外に出て女王が目にしたものは、交わる多くの剣と、それを見て立ち尽くすアンの姿だった。
「こちらにいたんですか…」
「どうしようか、これ。目当てはわた…俺だと思うんだけど」
こっそりと耳打ちをする。
女王は呆然としたまま動かない。
「おい?」
「あ、ごめんなさい。いや、そんなことはわかっているんですよ。レベぺの方々の目的があなただということは」
「じゃあどうしたんだよ。ボーッとして」
「さっき…あなたを探している男の子が城の中に…」
女王はゆっくりと城を指す。
「え、男の子…?男じゃなくて?」
頷く女王を見て、アンは考えだした。
レベぺに男の子と呼べるような奴は……。いや、まさかそんな。こんなところに来るのは早すぎる。
「一つ聞く。…何歳くらいだった?」
「まだ幼かったですね。六歳とかだと思います」
「ジルだ!」
そう気づき、声をあげると同時にアンは城の中へと向かう。
城の中にはまだ衛兵もいる。あの王子だっている。
アンは、全員の性格を考え、ジルを発見しても無残なことはしないと思いつつ、やはりどこかに不安があった。
「無事でいてくれ…!」
地面を強く蹴り上げ、ジルを求めて走った。
外に出て女王が目にしたものは、交わる多くの剣と、それを見て立ち尽くすアンの姿だった。
「こちらにいたんですか…」
「どうしようか、これ。目当てはわた…俺だと思うんだけど」
こっそりと耳打ちをする。
女王は呆然としたまま動かない。
「おい?」
「あ、ごめんなさい。いや、そんなことはわかっているんですよ。レベぺの方々の目的があなただということは」
「じゃあどうしたんだよ。ボーッとして」
「さっき…あなたを探している男の子が城の中に…」
女王はゆっくりと城を指す。
「え、男の子…?男じゃなくて?」
頷く女王を見て、アンは考えだした。
レベぺに男の子と呼べるような奴は……。いや、まさかそんな。こんなところに来るのは早すぎる。
「一つ聞く。…何歳くらいだった?」
「まだ幼かったですね。六歳とかだと思います」
「ジルだ!」
そう気づき、声をあげると同時にアンは城の中へと向かう。
城の中にはまだ衛兵もいる。あの王子だっている。
アンは、全員の性格を考え、ジルを発見しても無残なことはしないと思いつつ、やはりどこかに不安があった。
「無事でいてくれ…!」
地面を強く蹴り上げ、ジルを求めて走った。