カローレアの金
カインの姿が見えなくなってから女王も城へと戻る。
「女王陛下」
「あらサインス大臣。……まだ仕事を始める時間ではありませんよね?私、朝ごはんもまだで…」
「ご心配なく。すぐに退散いたします。ただ、取り急ぎお耳に入れたいことが…」
その言葉に女王は眉をひそめる。
「とっても嫌な予感がするのですが」
食堂へと歩みを進める女王の隣にサインスがぴったり付く。
城にいる人たちはすれ違いざまに皆一様に二人に頭を下げた。
「その予感は半分外れで半分当たりです」
「もったいぶらずにどうぞ」
「ではまず一つ目。友好国のカニア国から例の件について話を進めないかとの申し出が」
「ああ、確かにそろそろではありますね。でも実際にその時になるとまだ早い気がしなくもないのですが……」
「二点目。……北の、ルイド様に動きがあるようです」
女王の歩みが止まる。
「女王陛下」
「あらサインス大臣。……まだ仕事を始める時間ではありませんよね?私、朝ごはんもまだで…」
「ご心配なく。すぐに退散いたします。ただ、取り急ぎお耳に入れたいことが…」
その言葉に女王は眉をひそめる。
「とっても嫌な予感がするのですが」
食堂へと歩みを進める女王の隣にサインスがぴったり付く。
城にいる人たちはすれ違いざまに皆一様に二人に頭を下げた。
「その予感は半分外れで半分当たりです」
「もったいぶらずにどうぞ」
「ではまず一つ目。友好国のカニア国から例の件について話を進めないかとの申し出が」
「ああ、確かにそろそろではありますね。でも実際にその時になるとまだ早い気がしなくもないのですが……」
「二点目。……北の、ルイド様に動きがあるようです」
女王の歩みが止まる。